カテゴリ:或る光景( 41 )

ダルマさん

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「だるまさんがころんだ!」

「だるまさんが・・・ころんだ!」

「だーるーまーさーんーがー・・・ころんだ!」

「だうまさがこんだ!」

「だるまさんがーこーろーーーーーーんだ!」



「ねぇ。」
「ん?」
「どうする?あれ?」
「んー、放っておけばいいんじゃない?」
「でも振り返るたびに、すごく期待してる視線送ってくるんですけど。」
「スルースルー。関わっても面倒なだけだよ。」
「だよねー。」


「ぼんさんがへをこいた!」


「あ、変わった。」
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by frisk_tarou | 2007-12-30 23:48 | 或る光景 | Comments(2)

生首のある街

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私の生まれ育った街には、生首がある。
街の中央に位置する、古びた集会場の屋根に、生首はある。
いつからそれがそこにあるのか、正確に知る者はいない。
最も歳を経た者に尋ねても、「昔々から」という答えが返ってくるだけだ。
もっとも、その者も、若かりし頃古い住人に向けて同じ質問をし、
受け取ったのが「昔々から」という答えだけだったのだ。

生首はただそこにあるだけだ。
陽が登ると眼を開き、陽が沈む時にまぶたを下ろす。
毎日それを繰り返しをしているだけ。
他にしていることといったらまばたきくらいだ。

別に、屋根から動かしてはいけないというわけでもないらしい。
以前、集会場を全面的に修繕した時は、
近くの花壇の脇に置かれていて、
何やら蜜を吸いに舞い降りた蝶を戸惑わせていたが、
そのことで生首から祟られたとか、
あるいは抗議を受けたというような話もなかった。

私は小さい頃に、この生首に話かけたことがあるが、
返って来る言葉はなかった。
生首は喋らないのだ。
喋りもせず、人の話を聞きもせず、
ただ視線を前に広がる街の屋根屋根に向け、
そうして静かに佇んでいるのだ。
少年と生首の奇妙な友情、なんていう
いかにも小説のネタになりそうな事態は起こり得なかった。

よその街から来て、この生首を初めて見た人は、
大抵、自分の眼がおかしいのではないかと
もう一度生首をよく見つめ、眼を大きく開き、言葉を詰まらせ、
そして何も見なかったかの様に、わざとらしく空に視線を移すか、
さもなくば、大げさな身振りで生首を指差し、
奇妙な存在がそこにあることを周囲に大きな声で主張するのであった。
後者の場合、周りの人間のあまりの無関心さに、
正常な感覚を一瞬忘れ、目眩に打ちのめされることになる。

また、初めての人間の中でも、噂で生首の存在を知っていて、
わざわざ尋ねて来るような奇特な者もいた。
しかし、おそらくそういった輩が期待していたであろう
荘厳さや神秘さを一切身にまとわない佇まいを見て、
失望の色を顔に湛えてその場を立ち去るのであった。

街の人間にとって、少なくとも私にとっては、
生首がそういう扱われ方をするのは不快であった。
生首は忌まわしき存在でもなければ、
ムーングロウの大望遠鏡の様な名物でもない。
生首に対する驚愕や好奇の視線は、
そのまま、この街、ひいては自分自身まで
何かおどろおどろしいものか、
もしくは珍奇なものとして扱われているようで
我慢がならなかったのである。

生首、それはまるで
ミノックに響く鍛冶屋の鎚の音が如く、
ブリティンの雑踏のざわめきが如く、
私達にとってはごく自然の存在であった。
ただそこにある。
それだけのことなのだ。
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by frisk_tarou | 2007-12-30 02:50 | 或る光景 | Comments(0)

インタビュー

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クリスタルボールの前の皆さんこんにちはー。
はい、どうも。今週も始まりました。
野良ヒーラー、マイクの街角インタビュー。
本日は、ブリティン銀行の壁に無言ではり付く皆様に
突撃インタビューをしてみたいと思いまーす。
彼らはなぜ壁にはり付くのか。
暇なんですかねー。
やることないんですかねー。
そもそも、インタビューしても返事があるかどうかが謎ですが、
まずは1人目、お嬢さんから・・・

インタビューを読む
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by frisk_tarou | 2007-12-23 00:14 | 或る光景 | Comments(2)

締め出し

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「人狼ゲーム参加者募集中です。」

「あ、参加したいです。」

「申し訳ありません。受付締め切りました。」

「え、今募集中って。」

「言った瞬間に締め切られました。残念なことに。」

「いや、でもまだ5人しかいないじゃないですか。」

                       「5人スタンダードで行いますので。」

                       「・・・。」
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by frisk_tarou | 2007-09-20 23:30 | 或る光景 | Comments(2)

触るんじゃねぇ!

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「これは俺のもんだ!お前ら触るんじゃねぇ!」

「いや、箱いっぱいのフリスクケースなんて誰もいらねぇし。」

「つーか、そんな物守る前に、全裸で必死になってる自分の尊厳守れ。」

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by frisk_tarou | 2007-07-18 16:54 | 或る光景 | Comments(0)

軽氣功

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「どうしても渡せぬと言うならば・・・この鎌の錆にしてやる!」

ガシュッ!

「な・・・。消えたっ・・・?」

「う、上だ!」「鎌の上に立っている・・・。」

「これは軽氣功という技なんだが、」

「け、軽氣功・・・?」

「まぁ、今からやられるあんた達には関係無いことだな!」

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by frisk_tarou | 2007-07-03 01:29 | 或る光景 | Comments(0)

いい仕事してますか?

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「どうですか?良いでしょう、その掛け軸。
一目見て気に入りましてね、高かったんですが
奮発して即購入しましたよ。いやぁ、良い物には
幾ら金をかけても惜しくないと言いますからなぁ。」

「いやぁ・・・見事・・・
なくらいの偽物ですね。
うん、絵に描いた様な偽物だ。
いや、実際絵に描いているわけですが。
ははははは」

「え・・・?」
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by frisk_tarou | 2007-06-25 03:00 | 或る光景 | Comments(0)

列車

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車掌は僕だ。

運転手は君だ。

で、立っている君は誰だ?

この列車は何処へ行こうというのだ。

俺達の明日へさ。


あ、次で降ります。

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by frisk_tarou | 2007-06-23 23:28 | 或る光景 | Comments(2)

気遣いの末路

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「どうぞお掛けになって下さいな。」

「いやいや、そちらこそどうぞどうぞ。」

「いや、私、椅子アレルギーでして、椅子に座ることが出来ないんですよ。

「それは参りましたね。私も椅子には座るなという家訓がありまして。」


「・・・。」「・・・。」


「「それじゃあお言葉に」」

「あ、どうぞどうぞ。」「いやいや、どうぞどうぞ。」


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「「あ・・・。」」

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by frisk_tarou | 2007-06-09 01:22 | 或る光景 | Comments(0)

取立て

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「人から金借りといてえらく強気だな、おい。」

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by frisk_tarou | 2007-01-29 16:04 | 或る光景 | Comments(0)