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理想のゲームとは?

UO人狼における理想のゲームとはどのようなものだろうか。
勿論、わざわざ前置きするまでもなく、それは人によって異なる。
最早この様な断りを入れることに野暮ったささえ覚えるが、
決して自分の「理想のゲーム像」が
最上と思っているわけではないことを記しておく。
理想とは独りで語るものではなく、他者と語り合うものである。


「同じゲームは2度と無い。」と言われるUO人狼だが、
そのゲームの性格を決定する要素として大きなものが幾つかある。

まずはルール。
これは一番外側でゲームの形を造る器の様なもので、
大まかな方向性はここで決められる。
例えばロジックゲームを志向する場合、
ロジックの存在感が強くなるようルールを規定しなければ、
どんなに司会やプレイヤーが望んだところで、
それは叶わなくなることもある。

次にルールの運用方法。
これにはゲーム外とゲーム内の2つがあって、
ゲーム外にはルールの変更や追加に関する点、
ゲーム内には司会裁量の程度やテストルールの用い方、ダイス・指名権の決定等、
司会の方法論に関わる部分が含まれる。
同じルールであってもそれをどのように扱うのかによっても形態が異なる。
名無し村と人狼ヴィレッジが、元のルールを同じくしながらも
そのゲームの雰囲気を大きく違えているのは、
こちらの要素の方も大きいのではないかと思う。

そして最後にプレイヤー。
ルールやその運用方法によってある程度外枠を形作っても
最終的にそのゲームを性格付けるのはやはりプレイヤー。
先に述べた「同じゲームは2度と無い。」という言葉の多くはここにかかっている。
ロジカルと言われる名無し村だが、決して皆がロジックゲームを志向しているわけではない。
あくまでオープンゲームとして出来るだけ公平であろうとして
ロジカルな要素を基調に置いているのであって、
実際のプレイスタイルは千差万別である。

以上の3点が絡み合い、個々のゲームが性格付けられる。
上記の3点を踏まえるならば、私が語るのは名無し村というフィールドに関してだろう。
さて、毎度毎度長々しい前置きが済んだところであるところの理想のゲームについて。
と見せかけてもう少し前置き。

名無し村のプレイヤーで理想のゲームについて語っているのは、何も私だけではない。
ゲーム後の感想戦等でも発言の端々にその人のゲーム観を見ることが出来るし、
文章としてそのものズバリで表されているものでは
ピピンさんの文章バロックさんの文章(恋人ルールに関する投稿の「発案に際しての基本コンセプト」部分)がある。
前者はプレイヤーとして、後者はルールの作成者としての視点という違いはあるが、
それぞれに自分にとっての理想というものが分かり易く表現されている文章だと思う。
*ピピンさんの文章はSNSの「うおみん」に置いてあるため
  本人の許可を頂いて文末にその転載を付記する。

では私はどういう語り方をしようか。
一つには見学者という視点がある。
ゲーム流れ全体を俯瞰した時、どのようなゲームを面白いと思うか。
この視点からは、プレイヤーとしてゲームを見るのとは
また違った理想の語り方ができるのではないかと思う。
こうしてようやく本題に突入。


●複数回の形勢の逆転がある
何をもって有利不利を語るのかというのは難しいところではあるが、
数の多寡以外にも能力の使用状況、部屋割り、容疑の掛かり方などから見て
それぞれの陣営にとって良い流れ悪い流れというものはある。
その良い流れ悪い流れが単調ではなく、
複雑に交差するゲームの方がその身に豊潤さを湛えているのではないか。
1手で大勢が決してしまうゲームほどつまらないものはない。

●最終的に判断を決する場面がある
●最終判断は客観的に見て同程度の可能性を有する二択である
イメージとしては行く先が2本に分かれていて、
一方を選べば目的地に、もう一方を選べばとんでもない場所に辿り着いてしまうことが
判断する者にも明らかなため、大いに悩むといった感じ。
知らぬ間になんとなく雌雄が決してしまったりサイコロ勝負となるより、
プレイヤーにも勝負所が把握できた方が、
見ている方としても手に汗握る展開となるはず。
判断の具体的な内容としては投票か部屋割り。
最終判断が客観的に見て二択というのは、あまりにも選択肢があり過ぎると
プレイヤーの視点が散らばってしまいゲームの密度が薄くなってしまうため。
真実を追う村側と、偽のロジックを組んで対抗する狼側との鬩ぎ合いが
頂点でぶつかり合って二択という実を結ぶという展開がベスト。
村側が簡単に勝利を掴むのも、狼側のパワープレイもあまり好きではない。

●最終判断をする者は村人である
ゲームの行く末が狼や狂人、祈祷師、牧師といった「能力者」だけではなく
最も情報を持っていない村人によって決定されることで
推理という要素がゲームにおける存在感を増す。
出来る限りゲームの進行にはプレイヤー全員が関わっているのが望ましい。
例外は色々思いつくけど、この形が一番分かり易い。

●理由のある説得が行われる
単に「信じて!」とか「あいつが狼だ!」という言葉よりも、
何某かの理由を以って説得にあたってくれた方が見ている側としても楽しいし、
説得される側にとっても推理する要素が増えるのでは。
やはり人狼は「言葉」が主役のゲームであって欲しい。

●プレイヤーが勝利のために最善を尽くす
勝敗とは別で、例えばプレイヤーの混乱が面白いからと言った理由で
周りから見れば奇妙な言動を行うのは
本来のゲームの面白さを損ねているのでは。
逆に言えば、本気で勝つつもりがあるならば、
どんなに不合理な行動でも私はプレイヤーの意志を尊重したい。
その行動の妥当性の検討は決してプレイヤーの意志の否定ではない。


たぶん書こうと思いながらも忘れてしまっている点もあるので
全てが書ききれたわけではないとは思うが、ざっと挙げてみた。
この中にはルールなんかで調整できる部分もあるし、
また一方でプレイヤーの意志ではどうにも出来ない部分もあるが、
こういうゲームにしたい、と思うだけでも色々と変わってくるのではないかと考えている。



*これより以下はピピンさんがうおみんに投稿した文章を
  許可を頂いて転載したものです。


2006年07月27日04:05
理想的なゲームとは


人狼において理想的なゲームとはどんなものか。
人それぞれ違うと思うのだけれども。
その理想に向かってプレイすることが個々人のスタイルであって欲しい。
追い求める理想が違うから、さまざまなプレイスタイルが存在し、
また、異なるプレイスタイルから受ける刺激(?)によって、
自分の中の理想もまた姿を変え、そしてプレイスタイルを変えてゆく。

そんな感じ。
僕が理想とするところは、

・(自分が狼側)
 村人に何度も逆転するチャンスを与えつつも、狼が騙しきる。
 または、本当っぽい推理が実は偽者で、真実は分かりにくい、という状況を作り出す。

・(自分が村側)
 狂人を騙し、狼を吊らせる。
 狼に役を誤認させる(偽ブロックは他の村人の推理の妨げとなるので不可)。
 あるいは、上記(狼側の理想)のように騙しきられそうな場合でも切り抜ける。

である。

主に人狼役のときについて書く。
いわゆるパワープレイ(村人が狼を突き止めても票数で押し切られる)が早い段階から行われるいうのはあまり好きではない。
また、役もちが残っていて、それを噛む運が勝敗に関わってくる、というのも好きではない。
(もちろん、いわゆるサイコロ勝負も好きではない。)
役は全て吐き出させ、その上で騙しきる。それが理想である。



その中で、理想に近かったゲームのログを紹介しておく。

http://bsoup.skr.jp/uowolf/wiki.cgi?page=2005%2D12%2D26%2...
自分は狂人役。
8スタで、狂人が動かずに勝つことが出来た例。
しかし、このゲームはよくよく吟味すると、3日目の安全策はSakuraさんを吊ることであった。
従って、理想に近かったのであるが、村人を騙しきったとは言えない。


http://bsoup.skr.jp/uowolf/wiki.cgi?page=2006%2D2%2D24%2D...
自分は狼役。
狂人の自殺によって、容疑者が作られ2日間狼が動かない例。
いかにも、本当そうな推理が実は偽者であり、
真実は完全に隠れて見えなくなってしまっている。


http://bsoup.skr.jp/uowolf/wiki.cgi?page=2006%2D5%2D25%2D...
自分は狼役。
「容疑者でない」と村人に言い渡し、信用させることによって勝った例。
この一件で、ベルさんに狙われる羽目になったのだが。


http://bsoup.skr.jp/uowolf/wiki.cgi?page=2006%2D6%2D3%2D2...
僕=noseで参加したゲーム。自分は村人役。
村人なのにもかかわらず、「自分は祈祷師だ」と夜の部屋で別の狼に二夜連続で告げることで、
あたかも、自分が祈祷師であるかのように錯覚させた。
結果的に、そのことは勝敗に関わっていなかった。
心理的な効果はあったかもしれないが。
しかし、終盤で狼が指名権を得た際、僕を指名することを避けたことが予想できる。
終盤を見据えて、序盤から布石を打っておくことによって騙す例として挙げた。
この一件で、またまたベルさんに狙われる羽目になったのだが。



尤も、一番理想に近かったゲームは倭国で行ったもので、
内容としては、「ブロックした牧師の票を狼側につける」というもの。
by frisk_tarou | 2007-01-20 02:27 | 人狼:雑文
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